サム・ライミ監督映画の思い出と「スペル」

サム・ライミ監督の名前には、個人的に思い入れがあります。

昔は、怖そうな映画は観ないタイプだった。なのでホラーも怖そうなタイトルの映画も絶対観ないということにしていました。

しかし１９歳か２０歳くらいの頃、友人何人かと食事をしていたら、その中の一人が突然「死霊のはらわた」のビデオを流しはじめたのです。

死霊のはらわた [VHS]

僕は不思議と見入ったんです。まあ最初は「食事を途中でやめるわけにもいかないしね」くらいに思ってながら観てたんですけど、食事が手に付かなくなるくらい見入ったんですね。

それでその友人がかなり多くの映画のビデオを持ってたこともあり、友人の家に「なんかおもしろいの見せてくれよ」と通うようになったんです。

それでまあ「ホラーって言ったって色々だよ」って言われながら結構観たのですな。

どんな作品だったかははっきりとは思い出せないんですけど、ジョージ・Ａ・ロメロ監督のような有名どころからよくわかんないものまで、結構観ました。

別にタイトル聞いて自分でレンタルでもして観ればいいと思うんですけど、横でその友人が「この場面は、こういう感じだから面白いんだ！」とか、「ここがオレのベストショット！」「芸術的！」とか言うのが面白くてねえ。「この作品はツマンナイんだけど、ここは凄い！」とかで、わざわざその友人にとってのベストシーンまで早送り（ＤＶＤじゃないから）したりして観たりねえ。わざわざ一本のビデオにまとめてくれたのもあったなあ。

まあ前置きはこのくらいにして、それ以降その友人の教育（？）もあって、まあ率先して観るほどじゃないけど観るようになったわけです。その最初がサム・ライミ監督の映画だったってこと。もう忘れがちな、随分昔の話をしましたけど。

と言っても「スペル」は確かにホラーですけど、まあアクションというかコメディというかロマンスというかサスペンスというかで、てんこ盛りでした。

こういう映画はシネコンより少し古い映画館のほうが味わいがあるかなあ、と思って、そういう映画館でレイトショーにしたんですけど、大正解。普段なら気にならない程度の、映画館のトイレのドアがキィィっていうのまで映画を楽しくさせてくれましたね。

それにしても期待はしてましたけど、ここまで面白いとは思いませんでしたね。「見せ場」じゃないところが無いんだもの。オープニングも素晴らしいし、婆さんの最初の登場場面なんて、笑いそうになる上にご時世がご時世だけになんか悲しみも誘う。

なんというかこの映画、不思議と遊園地にいるような感覚になるんですよ。２０００円に満たない金額でそんな感覚を味わえるなら儲けもんだと思いますよ。

なんか季節もちょうどいいし、映画館観賞推奨。

昨日の新聞映画評である評論家さんが、「ホラー映画では主人公は恐怖にふるえ、ヒロインは立ち尽くして悲鳴をあげる。だとすれば、ライミがホラーを作ったことは一度も無い。（中略）恐怖よりも興奮をかきたてる（中略）ライミは本質的に活劇をむねとするアクション映画監督」みたいに書いてて、いやまさしくそうかもなあ、と思いました。

追記　さっき思ったんですけど、邦画だと感覚的にこれが近くないですかね。対決があって、お約束みたいなのがあって、だいたい大袈裟。

プライド デラックス版 [DVD]

さらに追記　女性の服が濡れてその胸を強調する（というより透けている）って、前にもやってましたね。

しばらくブログの書く頻度減ります。

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　「スペル」“映画史上最恐の婆さん”登場！
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　THE KAWASAKI CHAINSAW MASSACRE
　ライミ・サムのすべらない話-『スペル』
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　スペル／アリソン・ローマン、ジャスティン・ロング
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監督：サム・ライミ
脚本：サム・ライミ　アイヴァン・ライミ
撮影：ピーター・デミング
音楽：クリストファー・ヤング
主演：アリソン・ローマン
製作総指揮：ジョー・ドレイク　ネイサン・カヘイン
配給：ギャガ

いい意味で極めて分かりやすい映画で、ラストも完全に読めるんですけど、見せ方が素晴らしすぎるので問題なし！