アウトレイジ(北野武)
池袋東急
アウトレイジ 日本映画
監督・脚本・編集:北野武
出演:ビートたけし他
撮影:柳島克己
音楽:鈴木慶一
プロデューサー:森昌行 吉田多喜男
配給:ワーナー オフィス北野
http://office-kitano.co.jp/outrage/main.html
採点=☆☆☆★★
ヤクザの日常・・・というより、日常にヤクザが介在している街のような映画と思った。
事前になんとなく、暴力的な見せ場が点在していることが見どころで、物語は二の次になってたりするのかなあ、なんて思いながら観に行ったんだけど、予想とは逆だった。むしろ暴力的な見せ場にはそれほどの魅力は感じず、物語の展開には終始結構な緊張感を感じた。
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まあ総じて、普通に面白いヴァイオレンス映画といった感じかなあ、と。
ただ、部分的に撮影や編集、場面転換に「アレ?」と思うような違和感を感じるところがあった。どこか雑というか。あと、細かいエピソードは面白いと感じるところもあるけど、ギャグも散発。
グッと魅力的なショットも、ある人物がライフルを乱射するところくらいかな。
最初人間関係がかなりわかりづらく困惑したが、しばらくすれば理解できてきた。
俳優陣が魅力的だ。とくに加瀬亮クンの風貌と椎名桔平氏、三浦友和氏は良い。三浦友和氏は「沈まぬ太陽」でも憎まれ役が良かったけど、今回の悪党ぶりも風格を感じる。
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ただ僕は”全員極悪人”としてしっかり描かれていない気がした。少し引っ掛かる点がある。
最終盤に椎名桔平氏と女性を絡ませるところだ。余計な詮索をしてしまう上に、この映画自体男性だけで十分押し通せる気がする。他にも女性が出てくるところがあるけど。
加えて、終盤のビートたけし氏演じるヤクザの行動にも、「極悪」という割には引っ掛かる場面があった。
なんというか、妙なヒロイズム?を感じるとでもいうのかなあ。
そういう難点も含めて、上記したようにまあまあ面白いヴァイオレンス映画といったところかな。