「龍三と七人の子分たち」(北野武監督)
TOHOシネマズ新宿
座席位置 前方右端
評点・・・☆☆★★★ 水準以下だが多少の興味あり
ろくすっぽ書いてない、ただの「映画観た記録」と化しているこのブログ。
たぶんコメントされても返事もしないと思うけど、たまには批判も書いてみる。
ここのところいろんなことが重なりずっとバタバタしていたので、外国映画を厳選して観ていた。
日本の実写映画を観たのはかなり久しぶり。
最初に書いておくと、「ここまでつまらない映画を観たのは久しぶりだなあ。良い映画だけ観たいんだけど、たまにはつまらない映画も観ないといけないなあ」と思った。映画もどきのスベリ倒しコント集。全編スベリ倒し。
リアルタイムで観た年齢ではないんだけど、阪本順治監督「どついたるねん」がその年のキネマ旬報ベストテン2位、北野武監督「その男、凶暴につき」が8位。日本映画を代表する映画監督と言っていいこのふたりに共通しているのは、当たりハズレが多いということである。
たしかにふたりとも天才肌だと思う。だけど、当たりハズレが多いので特別視しないようにしてる。
まずこの映画を観た直後に思ったのは、北野武監督は、山下敦弘監督や大根仁監督など、そういう人たちの新しい日本映画観てないんだろうなあ、ということ。別に北野武監督を研究しているわけじゃないので、彼がどんな映画から刺激を得ているかなんて知らないんだけど。
とにかく、笑いが超保守的なのだ。古臭い。
「もらとりあむタマ子」(いや、「超能力研究部の3人」や「味園ユニバース」だってそう)や、「恋の渦」とか、ムダギャグやムダキャラは一切出てこない。
だけどこの映画はムダキャラ、ムダギャグ、ムダエピソードだらけ。そもそも語呂が良かったから七人にしただけなんじゃないのか。七人である必要性すら感じない。
最初の20分くらいはおもしろくなるかもなあと思ったけど、そこからは超説明過剰になってスベリまくりでメッチャクチャつまらなかった。
でも不快さは無い。ただ失笑するのみ。エンドロールの途中で「やっと終わった」と思って離席したけど。
普通にただただつまらないので、この映画に対して北野武的なものを探そうとも思わない。
もう一回言うけど、コントまがいの映画もどき。
(ドキュメンタリーだけど)今年の日本映画なら「劇場版BiSキャノンボール2014」や「テラスハウス・クロージングドア」のほうが全然笑えますよ。
北野武監督作品だと、つい観なきゃという気になるけど、今後も北野武と阪本順治の二監督は特別視しないことを誓った。
前作「アウトレイジ・ビヨンド」はすごく良かったと思ってます。