ダークナイト

近隣のシネコンにて、レイトショー観賞。このシネコンは上映開始前のアナウンスが、なかなか面白い。1時間も前に着いた上に冷房が効き過ぎだから、上映開始まで向いの喫茶店で待機。

エンドロール終了後、気付けば手が汗まみれになっていて、目頭が熱くなっていた。

序盤からアメコミ映画の範疇には収まらないだろう重い緊張感、観終わった後でも繰り返し様々なシーン・セリフ・人間描写を振り返り、考えさせられるところが多く、現代へのメッセージ性も極めて強いと感じて唸る。主役は三つ。「人間」バットマンに、ジョーカー。そして街の人々。

ヒース・レジャーにはほとんど誰も非を入れられないんだろうと思う。僕もそうだ。
無闇にそういったことは信じないタイプだけど、何かに取り付かれたような凄まじさだ。神がかりとはまさにこのことだ。

とはいえ、他出演者も抜群だ。クリスチャン・ベールは、クリスチャン・ベールだからこそ存在感を何とか保てている。あと彼は声が抜群にいい。マイケル・ケインも出番は少ないが、数少ないセリフに大きな意味を持っている。トゥー・フェイスのアーロン・エッカートも作品にあった見事な存在感。ケイティ・ホームズからマギー・ギレンホールにしたのも大正解。そういえば「ブロークバック・マウンテン」のジェイク・ギレンホールの姉なんだよなあ。偶然なんだろうけど何故か運命的だ。

とにかく見応えあって、ジョーカーの存在、社会背景、船のシーンなんかは特に強いメッセージが込められていた。巧妙に繋がれて至ったラストには、この作品の真意が込められていた。「人間」バットマンの選択に憧れを抱く。作品全体が観る度に再発見ができるようになっているから、DVDになったら買いたくなりそうだ。

ジョーカーが×××姿でポチッと××を大××するシーンは、脳内でイースタンプロミスのサウナシーンと争う本年最高級名場面。

☆☆☆☆☆

ヒース・レジャーへの哀悼の意を込めて、パンフレット購入。



予告編で観た「アイアンマン」と「ウォンテッド」に強く興味をそそられた!ほぼ同時期の公開らしいから、同じ日に二本立てにするのも良さそうだ。

ボーっと思いに耽っていたら、暗闇が過ぎた「夜明け」が訪れてしまったよ。