アクロス・ザ・ユニバース

監督ジュリー・テイモア

僕の冴えないながらも、貴重な青春を導いてくれたのが、ボノだった。思えば高校生の時にFMでU2の音楽に遭遇して、雪の中東京ドームに行ったことが、ちっぽけな遅い青春の始まりだったなあ。
そんなボノがとてもとても胡散臭いながらもいい味を出しながらカメオ出演している映画を、見逃すわけにもいかない。良い映画と勧められていたこともある。というより、決してボノの映画ではなく、ビートルズの数々の名曲から作られたミュージカル映画
出だしは恋愛を中心とした青春群像劇かと思っていたら、ベトナム戦争前後の中の若者たちを描いた物語が中心の作品となっていった。
サイケデリックと言えばいいのかな、部分的に使われる映像が、題材としてはなかなか観やすい感じになっていて、マッチングしていた。単純にビートルズの曲をそのまま引用するというより、工夫がされていて良かった。しっかり若者の内面を描いていくのも好感。
個人的には重い作風やアイロニーを強く含んだ作風が好みのため、そこは物足りなさも感じたけど、ボノ出演もあって高ポイント。ビートルズにそれほど思い入れがなくても問題なかった。やはりビートルズの曲が具体性があるからかな。

☆☆☆☆

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アクロス・ザ・ユニバース
http://otanocinema.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post_20a8.html

今さら【崖の上のポニョ】から宮崎駿を自分勝手に考えてみた。

ちなみに、たまたまここを見た方は、「宮崎作品は観てるものの、それ程強い思い入れがあった人間の文章ではなく、かといって宮崎作品が総じて好きで、そんな程度の人間が改めて簡単に振り返って、褒めちぎるだけ」という前提の下よろしくお願いします。

自分の考えで、「芸術」とは「受け取る側の多角的な解釈を呼び起こし、かつ抽象的で形とならない、言葉で完成等に至るまでの経緯の説明が極めて難しい、"エネルギー"というものが、送る側から受け取る側に飛び込んでくるもの」っていうのがあるわけだが、あの「波に乗って車を追う」シーンなんて本当にそうだと思う。

「こういう考え方で、こういう作り方を用いて、こういう経緯を経て完成しました」っていうのが、全くもってどうでもいい。「凄い!」という感想しか出てこない。色んな批評を見ても、あのシーンへ言及したもので、100%に近く賛同できる文が見当たらない。

まさに「芸術は爆発だ!」しかも楽し過ぎるために「娯楽」。

ポツンと置かれて「これはこうだねえ」と受け取る側が思いながら、「飛び込んでくるもの」的な感覚がない物とは、わけが違う。

よって、以前「ポニョ」感想書いた際は☆4つだったけど、やはり☆4つ+★で4.5点としよう。

あとは、大人の立場の女性像が良い。「ポニョ」でいうところの、宗介の母とグランマンマーレ。

何かこれ振り返ったら、改めて全作品観返したくなってしまった。

「大人の立場の女性像」では、ドーラが一番好き。次におソノさん(これは原作ものだけど)。

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魔女の宅急便 [VHS]

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僕の感想文なんてクソの役にも立たないから、こういう秀逸レビュー見てね。
http://d.hatena.ne.jp/toshi20/20080719