お上からの手紙

我らが東京都民のボスであり、且つ映画人でもあられる石原慎太郎都知事も「日本型犯罪」と大いに危機感を感じていらっしゃる、振り込め詐欺に対する危機感を促すチラシが我が家に届く。

父はこういったお役人やお役所がやることなすことに反発してしまうのであるが、話を聞いていてチラシを見ていて思った事があり書く。人によって作られるものには、意図するものが反映される。なので同じことを感じておられる方がいたらと思い、書く。書くことによって、仮にチラシが届かなかったご家庭に、振り込め詐欺の脅威を伝える事ができてご協力できればと思う。大量印刷して街灯に貼ると軽犯罪法違反だということを最近学んだため、インターネットを使わせていただく。インターネット上で採点方式のサイトでご活躍されている映画批評家の文体を参考に書く。

以下画像は、母が色塗りしてしまったために、オリジナルとは異なる。

「何で婆さんの眉毛だけお公家さんみたいになってるんだよ!」という父の指摘について。

ほかに書かれている人物は、眉毛が一本線だが、祖母のみマルである。これは、眉毛と眼鏡と口の形状を統一することによって、あくまで祖母が主役であるという存在感を強く訴えようという作成者の意志の表れで、危機に直面して焦る祖母の心理をわかりやすく伝えようとしているのではないか。はたまたサザエさんでいうところのオフネさんが、ひっつめ姿
で時代性を出してその存在感を表しているように、やはりこの顔の書き方で存在感を出しているのか。

「何で孫だけ"まご"って平仮名で書かれてんだよ!」という父の指摘について。

これは祖母から見て「まご」が特別可愛い存在であることを、平仮名にすることで伝えようとするものか、または実際に「まご」に当たる年齢として児童に該当する人達が、このチラシを見た際に読みやすくしているか、当事者意識を植え付けさせるのが目的ではないか。

つまりはしっかりとこのチラシを作成した方の意志が、完成物に反映されているのだと思う。

父にもそのことを伝える事ができて、心理として「振り込め詐欺」を認識することができたであろうと思われるため、チラシの効果は抜群である。

自分の人生ベスト5にも入る名著「ガダラの豚」の作者である故中島らもは昔、清原選手を起用した「覚醒剤を打たずにホームラン打とう」という薬物防止を促すポスターを散々バカにしていたそうだ。確かに酷い。時に失笑しか出てこない物もある。

ちなみにデザインといえば最近宮崎駿監督が、うちの近所の小金井市のキャラクターデザインを手掛けた。

小金井だから、金太郎。「ポニョ」には小金井丸という船も登場する。自分の作品に登場するキャラクターと似たデザインにするという嫌らしいことはしない。周知の通り宮崎駿はお金や地位、名声なんてものを求めてない。だから「神経症の時代」に優しい人しか出てこないポニョを作る。とても癒された。引退しないでくれ。人は生きてる限り傷つき続けるから、映画を作り続けてくれ。啓発書よりあなたの映画が必要だ。話が逸れたが、巨匠なのにかなり安いギャラらしい。惜しかった。オラが町のデザインをしてほしかった。原恵一監督に御願いしてくれ市長さん。宮崎駿がダメなら高畑勲監督でも嬉しい。自慢しまくるから。

http://d.hatena.ne.jp/toshi20/20080719

これもあった。作者が伝えようとしたメッセージと反した効果が出たようだが、宣伝効果は抜群。キン肉マン世代で、ウォーズマンネプチューンマンの因縁の対決の結果から何が見えるかが気になる日々を過ごすタイプの僕には、このデザインの味わいはたまらないも凜がある。