「パレード」と「息もできない」の大きな隔たり。
行定勲監督の最新作「パレード」を観た後に、韓国映画の大傑作「息もできない」を観ると、
不思議なことに「パレード」に妙にイライラさせられた。
「息もできない」を観た後に、ある言葉を思い出した。
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「ディア・ドクター」の西川美和監督が、ポン・ジュノ監督「母なる証明」を観た際に言った言葉。
「韓国映画とは気合いが違う」
http://eiga.com/buzz/20091119/13/
ちなみに西川美和監督に関しては、僕も見に行った先ごろのキネマ旬報表彰式でも「木村大作監督やクリント・イーストウッド監督に負けないよう頑張る」という感じのコメントをしていたのも何故か記憶に鮮明に残っていて、僕は「ディア・ドクター」も良作だと思っているので、「うーん、ストイックな御方だ」と思った。
話は戻り、「息もできない」を観た後に「パレード」を思い出すと、(ラストの核心に触れるので詳細には書かないけど)軸となる”彼”の描き方の中途半端さ、そのせいで唐突とも思える展開、それにラストの大袈裟な演出が白々しく感じられて来たり、とにかくなんかイライラしてくるのだ。
というか、これこそ西川美和監督の言葉「気合い」というか、「覚悟」というか「熱」の違いのような気がしてならないのだ。
そして圧倒的なパワーの差を感じる以上に、「息もできない」のラストこそ”映画らしさ”を充満させている気がする。
だからこそ「息もできない」に関しては、号泣して足が震えたのだ。そう思ってる。
いや、最近の韓国映画は本当に圧倒的な映画が揃ってるし、「社会のある一部の若者を、シリアスかつ厳しく描いた」物語というだけで、この2作品を天秤にかけるのも変かもしれない。
片や韓国映画、片や日本映画。
ただ前にも書いたように、僕は行定勲監督のかねてからのファンであり、「パレード」に関しては久しぶりに非凡な才気は感じたのだ。
だからこそ期待が大きいので、要求するものも大きい。
まあなんというか、僕にとっては特別な存在の一人と言っていい。ずっと支持してる。
多少歪な点があろうとも、「覚悟」というか「熱」を感じる映画が観たいと思う今日この頃。
行定勲監督が巧いのは昔から知っている。
なんか他の映画の感想書こうと思ったけど、どうしても乱雑でも一筆書きたかった。
取りとめのない駄文失礼しました。
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