2010年上半期、映画をボク視点で思い起こす。

■日本映画

上半期に観に行った映画館で混んでたのは、石井裕也監督「川の底からこんにちは」と安藤モモ子監督「カケラ」かな。どっちも渋谷ユーロスペース。まあ観たタイミングあるかもしれないけど。

青春映画が多かったと思う。僕がベスト10作品に挙げてるだけでも、井筒和幸監督「ヒーローショー」、谷口正晃監督「時をかける少女」、古厩智之監督「武士道シックスティーン」、真利子哲也監督「イエローキッド」、大森立嗣監督「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」はどれも青春映画的な側面があるし、荒戸源次郎監督「人間失格」も、ある意味原作とは違う新たな主人公像による青春映画だった。それ以外にも行定勲監督「パレード」、佐向大監督「ランニング・オン・エンプティ」も青春映画。

あと出演者の魅力をこれでもかってほどひき出してくる映画も多かった。「人間失格」、中西健二監督「花のあと」、「時をかける少女」、「武士道シックスティーン」、あと行定勲監督「今度は愛妻家」の薬師丸ひろ子さんも凄かった。

ベスト10作品のうち、特に好きなのが吉田大八監督「パーマネント野ばら」「イエローキッド中島哲也監督「告白」。

「パーマネント野ばら」は、なんつってもたて続けに二回も観てしまったわけだけど、感想はこちら→http://d.hatena.ne.jp/tanipro/20100524

イエローキッド」は名場面の幕の内弁当だ。感想はこちら→http://d.hatena.ne.jp/tanipro/20100302/p2

「告白」が、僕のベスト10作品で一番ヒットした映画。あの一言が効いている。そしてただただ酔いしれた。いや、凄い。感想はこちら→http://d.hatena.ne.jp/tanipro/20100606

一番ショックだったのは阪本順治監督「座頭市 THE LAST」。そこそこ見せ場は点在していたけど、やっぱり阪本順治監督にはせめて斬り合いくらいは真っ向勝負してほしかった。


■外国映画

上半期に観に行った映画で一番混んでたのは、渋谷のBUNKAMURAル・シネマで観たラデュ・ミヘイレアニュ監督「オーケストラ!」。何せ映画館ホームページを確認してもいっつも大混雑なので、一か月くらい経ってから観に行ったのに、それでも満員札止め。聞いた話によればこの映画館だけでもかなりの大ヒットだったとか。東京だけということも無いらしい。僕が観た中でその次くらいに混んでたのはキム・テギュン監督「クロッシング」かな。こちらはユーロスペース

外国映画では、とにかくヤン・イクチュン監督「息もできない」。エンドロール出る前に止めどなく涙が溢れてしまった。映画も、観た後の自分に現れた反応も、本当に凄かった。何かに取りつかれているような映画だった。こういう経験をすると、余計に映画の虜になっていく。

■おもひで

それ相応に映画館に足を運んでいると何かに出くわすこともあるけど、今年上半期は特別無かった。

記憶に残ってるのは「荒戸源次郎映画祭」に登壇した大楠道代さんと荒戸源次郎監督を最前列で見たことかな。

あと、ある映画を観客ひとりの貸し切り状態で観たのが一度あったなあ。

2010年上半期タニプロアカデミー賞&タニプロラジー賞&ベストテン

http://d.hatena.ne.jp/tanipro/20100702