本谷有希子著「自分を好きになる方法」

自分を好きになる方法

自分を好きになる方法

以下、facebookより転載

過日、本谷有希子先生(って言っても年下なんだよなあ)の最新刊「自分を好きになる方法」を読了。自己啓発書のようなタイトルですが、長編小説です。

「リンデ」という一人の女性の、3歳のある1日、16歳のある1日、28歳のある1日、34歳のある1日、47歳のある1日、63歳のある1日を章立て構成で描いて、一人の女性の一生を描く。女性に強くおススメ。だけど男性のオレが読んでも、良かった。

描かれる1日は全てありふれた1日でしかないんですが、そこから見事に「孤独」や「何を求めているのか」が感じ取れます。人生って、ちょっとしたことで変わって、時が過ぎていく。

本谷有希子先生の小説作品は、読んでる間は楽しくて、読み終わったらスッコーンって抜けていくような奇妙な魅力を感じるものが多かったけど、「新境地」と書かれているように、この小説は読み終えた後も余韻を引き摺りました。