(500)日のサマー

ヒュー・グラント氏に似ていると言われたことがあります。自分では「なぜ僕はこんなに若き頃の原田芳雄に似ているのだろう?」と思いたいところだけれど、実際は結構童顔で女性的な顔立ち。何が言いたいかって、ヒュー・グラント氏に似ていると言われていたけど僕はもっと童顔なので似てない・・・いや、そういうことじゃなくて、ジョセフ・ゴードン=レヴィット氏って、ちょっとヒュー・グラント氏っぽくありませんか?最近ヒュー・グラント氏を見かけないんではっきり顔が出てこないけど。

そんな話はどうでもよくて、てっきり「新鮮な感覚で撮った若い二人の恋愛映画」と思って観に行ったので、ちょっとビックリしました。

カップル向けムービーというより、むしろどっちかというと女性なら女性同士で観に行ったりしてサマー視点で楽しみ、男性は男性同士か一人で観に行ってトム視点で観る映画といったところでしょうか。

・・・と、観終わった直後は思いましたが、まあ異性を誘って観に行って相手を探るような楽しみ方もできるんでしょう。そういう場合はそんなに交際期間が長くない交際が始まったばかりのほうがいいのかも。

これがデビュー作品らしいマーク・ウェブ監督の経歴だけかじった程度に聞いた状態で観に行ったので、てっきり「新感覚」と思わせるような演出や撮影がふんだんに出てくるのかと思いきや、自分が持ってた先入観とは違ってそういった面は比較的少なめでスタンダードな作りかと思いました。

ズーイー・デシャネル嬢も確かに魅力的ですが、それ以上に全体を通してジョセフ・ゴードン=レヴィット氏が非常に魅力的でした。

確かに面白い映画で、さまざまな工夫もあって最後まで十分楽しんで観れたと思うんですが、どうも終始「ふーん」という感じになってしまいながら最後まで観ていました。

これはたぶん共感性以上に、最初でナレーションが入ったからでしょう。それで「ああ、そういう映画なのか」と頭に入ってきたためかな、と。

まあナレーション入れるな、とは言わないけど、物語にそんなに驚くような展開が用意されているわけでもないので、もう少し含みを持たせるようなナレーションにしてもらったほうが良かったかもしれないです。もうその時点で構えて観ることになってしまいました。
それともっとトムのキャラクターを掘り下げてほしかったかなと思います。

採点☆☆☆★★

採点方式ですが、今年から、つまり前回の「マッハ!弐」から、そこでも書いたように前からどうしてもやってみたいと思っていたので、途中から変えるのはおかしいかな、と思いつつ新しい年に変わったタイミングで、双葉十三郎先生の方式でやってます。
そうしたらご存じのように、その数日後に双葉先生が亡くなられたという報道がありました。
僕はそのことについては何も書きません。
それで悩みましたが、このタイミングでやめてしまうほうが変だと思うので今後も使わせていただきます。

そんなに多くのブログを知ってるわけじゃないんで、この採点方式を使ってるブログは他にひとつしか知りませんが、本当にこれは良い採点方式だと思いますよ。これから映画に関する文章をブログに書こうという方々にはぜひお勧めしたいですね。僕が言うことでもないけれど。
というか前にレビューサイトで書いていたから知ってるんですが、レビューサイトじゃできないんですよ。ブログに移ってきたときに、最初からこの方法にしておけばよかったと悔やんでいるほどです。

今後はたびたび「双葉先生の採点方式です」とは触れないと思います。聞かれたら答えます。

ご冥福をお祈りいたします。

映画に戻ります。

それで、以下映画の詳細に触れるので観てない方は読まないでください。


どうでもいいんですが、僕はサマーよりオータムが好みです。

原題:(500)DAYS OF SUMMER アメリカ映画

監督・マーク・ウェブ

脚本:スコット・ノイスタッターマイケル・H・ウェバー

撮影監督:エリック・スティールバーグ

音楽:マイケル・ダナロブ・シモンセン

出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット ズーイー・デシャネル

製作:ジェシカ・タッキン・スキー、マーク・ウォーターズ、メイソン・ノビック、スティーブン・J・ウルフ

配給:20世紀フォックス