キネマ旬報決算特別号

キネマ旬報 2011年 2月下旬決算特別号

キネマ旬報 2011年 2月下旬決算特別号

読者で、そして投票もしてるので、「ベストテンなんて一種のお祭りみたいなものさ」とか言っておきながら、やはり読むまでワクワクするものです。

驚きました。読者ベストテンの1位。もうキネ旬ホームページにも書いてあるのでもったいつけずに言いますと、「告白」です。

映画の観方は人それぞれなので、こういった括り方は乱暴ということを承知で言いますと、映像センスを駆使して世界観メインで訴えかけるタイプの映画が、キネマ旬報の読者にここまで強く支持されたのは珍しいのではないでしょうか。少なくとも、僕はそういう映画だと思ってます。

あと、日本映画の読者ベストテン見て思ったのは、やっぱり評論家選出と違って、シネコンでやってる映画が多いです。地方は順次公開みたいなミニシアター作品及び年末公開作品はやはり少ない。年末公開作品に至っては、ベストテンに入ってない。

外国映画は、「アバター」が入ってて笑いました。そういえば対象作品だった。アニメーションが無いのは寂しいと思ってたので、ここに入ってて個人的には嬉しかった。

それにしても今年は評論家選出と読者選出が結構分かれてる。

まあ当り前ですけど、万人が納得するベストテンなどあるわけないし、入ってない映画は劣ってるなんてわけでもないから、こんなものかな、と。詳しくは本誌ご確認のこと。

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追記

ベストテンに何が選ばれてるか、選ばれてないかに細かく難癖つけるつもりは無いけど、Twitterでもつぶやいたけど「悪人」の脚本賞にはかなり疑問である。ただ、「悪人」でなければ脚本賞で次に多く票を集めてるのは「告白」の中島哲也氏なので、これも疑問になるけど。

別に「悪人」にも「告白」にも文句をつけてるわけではなく、脚本賞は客観的に判断してその映画の中で脚本がひときわ輝いてる映画に与えられるべきで、「悪人」がそれだとは思えない。

評論家選出の「息もできない」の高得点がすごいな。かなり主観で語ると、「冬の小鳥」のようなここに選ばれなければ忘れ去られそうな映画が選ばれてるのが評論家選出で、読者テンは娯楽性の強い映画が多くてはっきり分かれてるので、似たり寄ったりな結果になる年より今年は興味深い結果になってるのかな、と。

生田斗真桜庭ななみ両氏の男女新人賞が二位以下を結構放してて、そんなに新人いなかったの?と思ったけど、どうやら投票基準が厳しくなってるらしい。

あとTwitterの僕の周りでは、松田政男さんが不在ということも話題になってる。

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では、僕の投票もここに。

外国映画
息もできない ☆○
彼とわたしの漂流日記
第9地区 ☆○
ヒックとドラゴン
トイ・ストーリー3 ○
プリンセスと魔法のキス
冷たい雨に撃て、約束の銃弾を ☆
終着駅 トルストイ最後の旅
クロッシング(韓国)
義兄弟 SECRET REUNOIN

日本映画
ヘヴンズ ストーリー ☆
パーマネント野ばら
悪人 ☆○
イエローキッド
信さん 炭坑町のセレナーデ
十三人の刺客 ☆○
キャタピラー ☆○
ばかもの
オカンの嫁入り
海炭市叙景

☆がついてるのはキネ旬ベストテン、○が付いてるのは読者ベストテンでも選ばれてる映画。相性がいいのか、読者の割にそうでもないのか。

年末年始に駆け込みで観た映画を入れなかったので、前にブログに書いたものとちょっとだけ違います。

あと川本さん、宇田川さん、大高さんの連載に投票しました。