「ゴーン・ガール」(デイヴィッド・フィンチャー監督)

出演 ベン・アフレックロザムンド・パイク

TOHOシネマズ渋谷

座席位置 真ん中左端

評点・・・☆☆☆☆ ダンゼン優秀!

以下、Facebookより転載

観た直後は、フィンチャー作品ではセブンに並ぶキツイ終わり方だなあ。と思ったけど、視点を変えてみるとある意味「あげまん」の映画とも取れる。

旅行のお供に持ってきたキネマ旬報ゴーン・ガール」巻頭特集号に、実在した女性による事件を題材に映画を撮ってきた瀬々敬久監督が書いていた。この号凄い。カンパニー松尾監督は登場してるわ、山戸結希監督は登場してるわで、改めて編集長が変わってからのキネマ旬報は、映画秘宝映画芸術と比べても先鋭的な映画誌かもしれない、と思いました。

ヒッチコック「めまい」から、ヴァーホーベン「氷の微笑」を経てこの映画に至る映画における悪女の変遷を書いた後に、木嶋佳苗、三橋歌織とこの映画におけるエイミーの共通点を書いていて、この映画にも出てくるネットについて言及した好レビュー。

これを読んで、様々な題材を手掛けてきたフィンチャーだけど、点と線で繋がった。特に「セブン」ソーシャル・ネットワーク」「ドラゴン・タトゥーの女

さらに興味深い一文がある。

悪女は男にとっての運命の女ではもはやない。完璧なエイミーである妻は夫にとって、撹乱し混乱させたが最終的にそこに従属するしかないシステムそのもの、保守としてのアメリカそのもの。

すると、「あげまん」映画と観たオレとは、この監督の批評とだいぶ目線が違うことに気づき、さらに興味深いものとなりました。